超低消費電流リアルタイムクロック (RTC) モジュール
『RV-3028-C7』 の設定について

@ RV-3028-C7のレジスタ構成

マニュアル12〜13/107ページ
・00h〜3Fh/RAMレジスタ

 

・28h〜3Fh/ミラーRAMを伴った設定EEPROMレジスタ

 

 

A 起動時にパワーオンリセット (POR)  

 起動時に自動でパワーオンリセットが実行され RAMレジスタは初期化されます。
(パワーオンリセット、マニュアル44/114ページ
 (レジスタ初期値については マニュアル41/114ページ ご参照下さい)

 

・28h〜3Fh/ミラーRAMを伴った設定EEPROMレジスタの『工場出荷時』の値
(工場出荷時は初期値が設定されています。ミラーRAMへ書き込み後に27h/EE Commandレジスタ
 にてミラーRAM→EEPROMへの書込みを行う事でパワーオンリセット時にも設定値が残ります)

 

 

 

B 時刻・年月日の設定(00h〜06h) 

マニュアル14〜17/114ページ

 

 時刻・年月日のフォーマットは一般的なBCDフォーマットです。
 秒、分、時、曜日、日、月、年(西暦)を書き込みます。

 

<時刻読出しのシーケンスについて>

 

 @ 時刻読出しの際には パワーオンリセット検出フラッグビット(PORFビット)
  を読込んで値の有効性を確認します。
   → 電圧低下が検出された場合は時刻の再設定が必要です。
   → マニュアル 22/114ページ をご参照下さい。
 A RV-3028-C7 にはI2Cアクセスのタイムアウト時間が設定されているため
  『950ms以内』に通信を完了する必要があります。
   → マニュアル 53/114ページ をご参照下さい。

 

 

C バックアップ電源自動切替え設定・トリクルチャージ設定と EEPROM書込み設定(37h+27h) 

マニュアル39/114ページ 及び マニュアル45〜47/114ページ

 

 (1) RV-3028-C7 のバックアップ電源切替機能は、デフォルトでは『オフ』
  のため f/wで『ダイレクト電源切替』または『レベル電源切替』に設定します。
  また二次電池や電気二重層コンデンサの場合は『トリクルチャージ』を設定します。

 

(2) 設定する 『37hレジスタ』はミラーRAMを伴う EEPROMレジスタ (30h〜37h)のため
  設定をEEPROMに残すためには、『27h』EE Command レジスタにて
 『ミラーRAM』→『EEPROM』への書込み動作が必要になります。
 (ミラーRAMを伴うEEPROMレジスタについて
 (マニュアル 34/114ページ

 

 

D アラームの設定(07h〜09h ) 

マニュアル 18〜19/114ページ

 

アラームは『分、時、曜日または日(1〜31日)』で設定できます。

 

 

E カウントダウンタイマの設定(0Ah〜0Dh ) 

マニュアル20〜21/114ページ  及び 63/114ページ

 

カウントダウンタイマのタイマ設定時間は以下になります。

 

タイマ設定時間 = (カウントダウン設定値)×(1÷タイマクロック周波数)

 

−カウンタ設定値 --- 0〜4095 の間
−タイマンクロック周波数 --- 4096Hz, 64Hz, 1Hz, 1/60Hz
∴ 設定可能なタイマ間隔 --- 最小値:244.14μs/最大値:4095分

 

※ 疑似的にウォッチドッグタイマ (WDT) として使用することが出来ます。
  → RV-3028-C7の繰り返しカウントダウンタイマを疑似ウォッチドッグとして使用する方法

 

 

F 時刻更新(毎秒または毎分)割込み信号の設定(10h/Bit:5 )

マニュアル 24/114ページ 及び 67/114ページ

 

毎秒または毎分いずれかの時刻更新割込み信号を設定できます。

 

 

G ステータス 及び 制御レジスタ(0Eh/Bit=7:0 )

マニュアル 22/114ページ

 

以下のステータス(状態)の確認及びフラグの操作を行うレジスタです。
 (Bit:7) EEPROMの動作(ビジー)状態のチェック
 (Bit:6) クロック出力フラグ*
 (Bit:5) 電源切替発生フラグ
 (Bit:4) 時刻更新フラグ
   (Bit:3) 繰り返しカウントダウンタイマ・フラグ
   (Bit:2) アラーム・フラグ
 (Bit:1) 外部イベント入力フラグ
 (Bit:0) パワーオンリセット・フラグ(低電圧検出)

 

*CLKOUT出力に『Clock Interrrupt Mask』の設定を行っている場合。

 

 

H 制御レジスタ-1 (0Fh/Bit=7:0 )

マニュアル 23/114ページ

 

以下の設定を行うレジスタです。
 (Bit:7) タイマ繰り返し設定
 (Bit:6) -
 (Bit:5) アラームの日または曜日選択
 (Bit:4) 時刻更新信号の秒または分の選択
 (Bit:3) EEPROMメモリのリフレッシュ設定
 (Bit:2) 繰り返しカウントダウンタイマのイネーブル
 (Bit=1:0) 繰り返しカウントダウンタイマ基準周波数の選択

 

 

I 制御レジスタ-2 (10h/Bit=7:0 )

マニュアル 24/114ページ

 

以下の設定を行うレジスタです。
 (Bit:7) タイムスタンプ機能のイネーブル /ディセーブル
 (Bit:6) CLKOUT割り込み信号のイネーブル/ディセーブル
 (Bit:5) 繰り返しカウントダウンタイマ割り込み信号のイネーブル/ディセーブル
 (Bit:4) 時刻更新割込み信号のイネーブル/ディセーブル
 (Bit:3) アラーム割り込み信号のイネーブル/ディセーブル
 (Bit:2) 外部イベント割込み信号のイネーブル/ディセーブル
 (Bit:1) 12−24時間の選択
 (Bit:0) RESET(下記参照

 

 

J クロック出力の設定(35h/Bit=2:0 及び 12h/Bit=3:0) 

マニュアル12/114ページ 及び『Clock Interrrupt Mask』 マニュアル25/114ページ ) 

 

※クロック出力が不要な場合は、消費電流を抑えるためにオフにすることを推奨します。

 

 → RV-3028-C7 の消費電流 (CLKOUT オン・オフでの違い)

 

<FDビット設定値とクロック出力周波数の関係>

FDビット (35h/ Bit 2:0 ) 周波数
000 32.768kHz(デフォルト値)
001

8192Hz

010 1024Hz
011 64Hz
100 32Hz
101 1Hz
111

CLKOUT = Low (出力停止)

(注)35hアドレスは EEPROMレジスタのため設定後に 『ミラーRAM→EEPROMへの書込み』 が必要です。

 

※12hアドレスにて 『Clock Interrrupt Mask』の設定を行うことで、以下の割り込み信号出力のタイミングで
 CLKOUT出力を開始させることが出来ます。
  ・外部イベント入力割り込み
  ・アラーム割り込み
  ・タイマ割り込み
  ・定期更新割込み

 

(マニュアル マニュアル25/114ページ 及び マニュアル51/114ページ )

 

 

K タイムスタンプ機能(13h, 14h〜1Ah )

( マニュアル26〜29/114ページ 及び 79〜80/114ページ

 

(A) EVI端子に外部イベント入力のあった場合
(B)バックアップ電源切替えが発生したタイミグ
のいずれかのタイムスタンプを記録することが出来ます。

 

『14h/Count TS レジスタ』にはイベントの『発生数』が記録されます。
タイムスタンプは『秒』『分』『時間』『日』『月』『年』の値が記録されます。

 

 (1)イベント発生時の初回のタイムスタンプ値をTSRビット(13h/2bit)でクリアするまでで保持する設定(初期値)
 (2)繰り返しイベント発生時に上書きし、最後のタイムスタンプが残る設定
 のいずれかを選択出來ます。

 

 (1)の場合はタイムスタンプ読込み後はEVFフラグビット(0Eh/1bit)をクリアする必要があります。
 (2)の場合はタイムスタンプ読込み後にEVFフラグビット(0Eh/1bit)をクリアする必要はありません。 

 

※ またそれぞれのイベント発生時に割り込み信号を出力させることが出来ます。
 (A)『外部イベント割り込み信号』( マニュアル70〜73/114ページ )
 (B)『バックアップ電源切替え割り込み信号』( マニュアル74〜76/114ページ )

 

  → 外部イベント入力及びタイムスタンプ機能について

 

 

L 電圧低下検出フラグ( PORF /パワーオンリセットフラグ) (0Eh/Bit:0) 

マニュアル22/114ページ 及び マニュアル44/114ページ) 

 

PORFビット (0Eh/ Bit=0 )
事前のこのビットを "0" としていた場合に、"1"となっている場合には動作電圧が仕様値以下まで低下したことを示しています。この場合は時刻情報が正しくなくなっている可能性があり、時刻の再設定が必要です。
起動時にはこのフラグは "1"にセットされています。電圧低下を検出するために起動直後にクリア("0")しておく必要があります。

 

 → (クイックガイド) リセットの種類

 

※ EEPROMレジスタへの設定によりパワーオンリセット発生時に割り込み信号を発生させることも出来ます。
マニュアル37/114ページ 及び マニュアル77/114ページ

 

 

 

M クロック周波数オフセット設定 (36h/Bit=7:0 及び 37H/Bit:7)

マニュアル38/114ページ 及び マニュアル81/114ページ

 

1Hzクロックの偏差をオフセット設定するレジスタです。

 

※ 量産時に個別にオフセット設定することは現実的ではないため、通常は特にオフセット設定は行いません。
 リフロー実装時の変動(通常-0.5〜-1.0ppm程度)の影響が見られる場合は、予め f/wに設定しておく方法もあります。

 

・オフセットビット( 36h/Bit=7:0 及び 37H/Bit:7 )の値とオフセット値
※オフセット分解能は1ビット当り『約0.954ppm』 です。

オフセット設定値
EEOffset[8:0](36h Bit=7:0 + 37h Bit=7 )

オフセット値
011111111 (オフセット補正値:255) +243.187ppm
011111110 (オフセット補正値:254) +242.233ppm
・・・・ ・・・・
000000001 (オフセット補正値:1) +0.954ppm
000000000 (オフセット補正値:0) 0.000ppm
111111111 (オフセット補正値:511) -0.954ppm
111111110 (オフセット補正値:510) -1.907ppm
・・・・ ・・・・
100000001 (オフセット補正値:257) -243.187ppm
100000000 (オフセット補正値:256) -244.141ppm

 

 

N RESET (リセット)ビットでの動作 ( 10h/Bit:0 ) 

マニュアル24/114ページ 及び マニュアル85/114ページ

 

ソフトウェアベースで時刻同期を取るための設定ビットです。
RESET ビットを"1"としてリセットが発生すると内部の時刻生成クロックのスキームで8.192Hz以下のタイミングがリセットされ、秒カウンタ部分のタイミングがリセットされます。
(00h/秒アドレスに時刻書込みを行った場合も同様の動作になります)

 

 →(クイックガイド) リセットの種類

 

 

O パスワードロック機能( 0Fh/Bit:0 または   1Fh/Bit:0) 

マニュアル32〜38/114ページ 及び マニュアル87〜88/114ページ

 

RV-3208-C7 にはユニークなパスワードロック機能があり、4バイト(32ビット)のパスワードを設定することが出来ます。
パスワードを設定すると全てのレジスタの書込みの際にパスワードの解除が必要になります。
(設定の変更や時刻の再書き込みにもパスワード解除が必要になります)

 

  →(クイックガイド)パスワード保護設定

 

 

P UNIX TIME 機能( 1Bh〜1Eh ) 

 

マニュアル30/114ページ 及び マニュアル82〜84/114ページ
RV-3208-C7 の32ビットの UNIX TIMEカウンタレジスタについて。

 

 → (クイックガイド) UNIX TIME カウンタ

 

 

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