★早わかり★ 超低消費電流リアルタイムクロック (RTC) モジュール

『RV-3028-C7』 の設定について

 

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@ RV-3028-C7のレジスタ構成

マニュアル12〜13/117ページ
・00h〜3Fh/RAMレジスタ

 

・28h〜3Fh/ミラーRAMを伴った設定EEPROMレジスタ

 

 

A 起動時にパワーオンリセット (POR)  

 起動時に自動でパワーオンリセットが実行され RAMレジスタは初期化されます。
(パワーオンリセット、マニュアル44/117ページ
 (レジスタ初期値については マニュアル41/117ページ ご参照下さい)

 

・28h〜3Fh/ミラーRAMを伴った設定EEPROMレジスタの『工場出荷時』の値
(工場出荷時は初期値が設定されています。ミラーRAMへ書き込み後に27h/EE Commandレジスタ
 にてミラーRAM→EEPROMへの書込みを行う事でパワーオンリセット時にも設定値が残ります)

 

 

 

B 時刻・年月日の設定(00h〜06h) 

・レジスタ詳細:マニュアル14〜17/117ページ
・時刻カレンダーの設定:マニュアル52〜53/117ページ

 時刻・年月日のフォーマットは一般的なBCDフォーマットです。
 秒、分、時、曜日、日、月、年(西暦)を書き込みます。

 

<時刻読出しのシーケンスについて>

 

 @ 時刻読出しの際には パワーオンリセット検出フラッグビット(PORFビット)
  を読込んで値の有効性を確認します。
   → 電圧低下が検出された場合は時刻の再設定が必要です。
   → マニュアル 22/117ページ をご参照下さい。
 A RV-3028-C7 にはI2Cアクセスのタイムアウト時間が設定されているため
  『950ms以内』に通信を完了する必要があります。
   → マニュアル 53/117ページ をご参照下さい。

 

 

 

C バックアップ電源自動切替え設定・トリクルチャージ設定と EEPROM書込み設定(37h + 27h) 

・レジスタ詳細:マニュアル 39/117ページ
・バックアップ電源切替え機能:マニュアル45〜47/117ページ
・トリクルチャージ機能:マニュアル48/117ページ
・EEコマンドレジスタ マニュアル 34/117ページ
・EEPROMレジスタの読み込み・書き込み : マニュアル 54〜57/117ページ

 (1) RV-3028-C7 のバックアップ電源切替機能は、デフォルトでは『オフ』のため 、
  f/wで『ダイレクト電源切替』または『レベル電源切替』に設定します。
  また二次電池や電気二重層コンデンサの場合は『トリクルチャージ』を設定します。
  * バックアップ電源が一次電池の場合・・・『レベル切替えモード』に設定
  * バックアップ電源が二次電池・電気二重層コンデンサの場合・・・『ダイレクト切替えモード』に設定

 

(2) 設定する 『37hレジスタ』は ミラーRAMを伴う EEPROMレジスタ (30h〜37h)のため
  設定をEEPROMに残すためには、『27h』EE Command レジスタにて
 『ミラーRAM』→『EEPROM』への書込み動作 を必ず行って下さい。
 (0x27 0x00 、0x27 0x11 と続けて書込みを行います)

 

 

 

 

 

ミラーRAMを伴うEEPROMレジスタについて

 

 

 

 

 

 

D アラームの設定(07h〜09h ) 

・レジスタ詳細:マニュアル18〜19/117ページ
・フラグレジスタ:マニュアル22/117ページ
・制御(2)レジスタ:マニュアル24/117ページ
・アラーム割り込み信号:マニュアル 68〜69/117ページ

※ アラームは『分、時、曜日または日(1〜31日)』で設定できます。
※ バックアップ電源動作時も割り込み信号を出力する事が出来ます。

 

 

E 繰返しカウントダウンタイマの設定(0Ah〜0Dh ) 

・レジスタ詳細:マニュアル20〜21/117ページ
・フラグレジスタ:マニュアル22/117ページ
・制御(1), 制御(2)レジスタ:マニュアル23〜24/117ページ
・繰返しカウントダウンタイマ割り込み信号:マニュアル 61〜65/117ページ

※バックアップ電源動作時も割り込み信号を出力する事が出来ます。

 

カウントダウンタイマのタイマ設定時間は以下になります。

 

タイマ設定時間 = (カウントダウン設定値)×(タイマクロック周波数の逆数)

 

−カウンタ設定値 --- 0〜4095 の間
−タイマンクロック周波数 --- 4096Hz, 64Hz, 1Hz, 1/60Hz
∴ 設定可能なタイマ間隔 --- 最小値:244.14μs/最大値:4095分

 

※ 疑似ウォッチドッグタイマとしての利用
 ・RV-3028-C7 のタイマは、カウントダウン終了前に0Fhレジスタの設定値を再度
  書き込むと カウントダウンがリスタートします。 これを利用して疑似的にタイムアウト
  検出のウォッチドッグタイマとしても使用することが出来ます。

 

F 定期時刻更新(毎秒または毎分)割込み信号の設定(10h/Bit:5 )

・レジスタ詳細:マニュアル24/117ページ
・ステータス(フラグ)レジスタ:マニュアル22/117ページ
・制御(1), 制御(2)レジスタ:マニュアル23〜24/117ページ
・繰返しカウントダウンタイマ割り込み信号:マニュアル 66〜67/117ページ

※ 時刻更新割り込み信号機能では、毎秒または毎分いずれかの時刻更新割込み信号を設定できます。
※ バックアップ電源動作時も割り込み信号を出力する事が出来ます。

 

 

G ステータス 及び 制御レジスタ(0Eh/Bit=7:0 )

・レジスタ詳細:マニュアル22/117ページ

以下のステータス(状態)の確認及びフラグの操作を行うレジスタです。
 (Bit:7) EEPROMの動作(ビジー)状態のチェック
 (Bit:6) クロック出力フラグ *
 (Bit:5) 電源切替発生フラグ
 (Bit:4) 時刻更新フラグ
   (Bit:3) 繰り返しカウントダウンタイマ・フラグ
   (Bit:2) アラーム・フラグ
 (Bit:1) 外部イベント入力フラグ
 (Bit:0) パワーオンリセット・フラグ(低電圧検出)

 

* CLKOUT出力に『 クロック割り込みマスク (12hレジスタ) 』の設定を行っている場合。

 

 

H 制御レジスタ-1 (0Fh/Bit=7:0 )

・レジスタ詳細:マニュアル23/117ページ

以下の設定を行うレジスタです。
 (Bit:7) タイマ繰り返し設定
 (Bit:6) -
 (Bit:5) アラームの日または曜日選択
 (Bit:4) 時刻更新信号の秒または分の選択
 (Bit:3) EEPROMメモリのリフレッシュ設定
 (Bit:2) 繰り返しカウントダウンタイマのイネーブル
 (Bit=1:0) 繰り返しカウントダウンタイマ基準周波数の選択

 

 

I 制御レジスタ-2 (10h/Bit=7:0 )

・レジスタ詳細:マニュアル24/117ページ

以下の設定を行うレジスタです。
 (Bit:7) タイムスタンプ機能のイネーブル /ディセーブル
 (Bit:6) CLKOUT割り込み信号のイネーブル/ディセーブル
 (Bit:5) 繰り返しカウントダウンタイマ割り込み信号のイネーブル/ディセーブル
 (Bit:4) 時刻更新割込み信号のイネーブル/ディセーブル
 (Bit:3) アラーム割り込み信号のイネーブル/ディセーブル
 (Bit:2) 外部イベント割込み信号のイネーブル/ディセーブル
 (Bit:1) 12−24時間の選択
 (Bit:0) RESET(下記参照

 

 

J クロック出力の設定(35h/Bit=2:0 及び 12h/Bit=3:0) 

・クロック出力設定のレジスタ詳細:マニュアル 37/117ページ
・クロック割り込み信号マスクのレジスタ詳細:マニュアル 25/117ページ
・プログラマブルクロック出力機能:マニュアル48〜51/117ページ

※クロック出力が不要な場合は、消費電流を抑えるためにオフにすることを推奨します。

 

 → RV-3028-C7 の消費電流 (CLKOUT オン・オフでの違い)

 

<FDビット設定値とクロック出力周波数の関係>

FDビット (35h/ Bit 2:0 ) 周波数
000 32.768kHz(デフォルト値)
001

8192Hz

010 1024Hz
011 64Hz
100 32Hz
101 1Hz
111

CLKOUT = Low (出力停止)

(注)35hアドレスは EEPROMレジスタのため設定後に 『ミラーRAM→EEPROMへの書込み』 が必要です。

 

※12hアドレスにて 『Clock Interrrupt Mask』の設定を行うことで、以下の割り込み信号出力のタイミングで
  CLKOUT出力を開始させることが出来ます。
  ・外部イベント入力割り込み
  ・アラーム割り込み
  ・タイマ割り込み
  ・定期更新割込み

 

(マニュアル マニュアル25/114ページ 及び マニュアル51/114ページ )

 

 

K タイムスタンプ機能(13h, 14h〜1Ah )

・レジスタ詳細:マニュアル 26〜29/117ページ
・タイムスタンプ機能:マニュアル 79〜80/117ページ

※以下ののいずれかのタイムスタンプを記録することが出来ます。

 

(A) EVI端子に外部イベント入力のあった場合
(B)バックアップ電源切替えが発生したタイミグ

 

『14h/Count TS レジスタ』にはイベントの『発生数』が記録されます。
タイムスタンプは『秒』『分』『時間』『日』『月』『年』の値が記録されます。

 

 (1)初回のイベント発生時のタイムスタンプ値を保持する設定(初期値)
 (2)最後のイベント発生時のタイムスタンプ値を保持する設定
 のいずれかを選択出來ます。
 → (1)の場合はタイムスタンプ読込み後はEVFフラグビット(0Eh/1bit)を クリアする必要があります
 → (2)の場合はタイムスタンプ読込み後にEVFフラグビット(0Eh/1bit)を クリアする必要はありません。 

 

※ またそれぞれの イベント発生時に割り込み信号 を出力させることが出来ます。
 (A)『外部イベント割り込み信号』( マニュアル70〜73/114ページ )
 (B)『バックアップ電源切替え割り込み信号』( マニュアル74〜76/114ページ )

 

 

 

L 電圧低下検出フラグ( PORF /パワーオンリセットフラグ) (0Eh/Bit:0) 

・レジスタ詳細:マニュアル 22/117ページ
・パワーオンリセット (POR):マニュアル 44/117ページ

PORFビット (0Eh/ Bit=0 )
事前のこのビットを "0" としていた場合に、"1"となっている場合には動作電圧が仕様値以下まで低下したことを示しています。この場合は時刻情報が正しくなくなっている可能性があり、時刻の再設定が必要です。
起動時にはこのフラグは "1"にセットされています。電圧低下を検出するために起動直後にクリア("0")しておく必要があります。

 

※ 事前にEEPROMレジスタへ設定することにより パワーオンリセット発生時に割り込み信号 を発生させることも出来ます。
(レジスタ詳細:マニュアル37/114ページ
(パワーオンリセット割り込み信号  マニュアル77〜78/114ページ

 

 

M クロック周波数オフセット設定 (36h/Bit=7:0 及び 37H/Bit:7)

・レジスタ詳細:マニュアル 38/117ページ
・. 周波数オフセット機能:マニュアル 81/117ページ

1Hzクロックの偏差をオフセット設定するレジスタです。

 

※ オフセット値はメーカー出荷時に設定されています。量産時に個別にオフセット設定することは現実的ではないため
  通常は特にオフセット設定は行いません。
 リフロー実装時の変動(通常-0.5〜-1.0ppm程度)の影響が見られる場合は、予め f/wに設定しておく方法もあります。

 

・オフセットビット( 36h/Bit=7:0 及び 37H/Bit:7 )の値とオフセット値
※オフセット分解能は1ビット当り『約0.954ppm』 です。

オフセット設定値
EEOffset[8:0](36h Bit=7:0 + 37h Bit=7 )

オフセット値
011111111 (オフセット補正値:255) +243.187ppm
011111110 (オフセット補正値:254) +242.233ppm
・・・・ ・・・・
000000001 (オフセット補正値:1) +0.954ppm
000000000 (オフセット補正値:0) 0.000ppm
111111111 (オフセット補正値:511) -0.954ppm
111111110 (オフセット補正値:510) -1.907ppm
・・・・ ・・・・
100000001 (オフセット補正値:257) -243.187ppm
100000000 (オフセット補正値:256) -244.141ppm

 

 

N RESET (リセット)ビットでの動作 ( 10h/Bit:0 ) 

・レジスタ詳細:マニュアル 24/117ページ
・. 周波数オフセット機能:マニュアル 85/117ページ

ソフトウェアベースで時刻同期を取るための設定ビットです。
RESET ビットを"1"としてリセットが発生すると内部の時刻生成クロックのスキームで8.192Hz以下のタイミングがリセットされ、秒カウンタ部分のタイミングがリセットされます。
(00h/秒アドレスに時刻書込みを行った場合も同様の動作になります)

 

 

O パスワードロック機能( 0Fh/Bit:0 または   1Fh/Bit:0) 

・レジスタ詳細:マニュアル 32/117ページ
・パスワード有効化レジスタ:マニュアル 35/117ページ
・EEPROM パスワードレジスタ:マニュアル 36/117ページ
・ユーザー設定可能なプログラマブルパスワード機能:マニュアル 87〜89/117ページ

RV-3208-C7 にはユニークなパスワードロック機能があり、4バイト(32ビット)のパスワードを設定することが出来ます。
パスワードを設定すると全てのレジスタの書込みの際にパスワードによる解除が必要になります。
(設定の変更や時刻の再書き込みにもパスワード解除が必要になります)
特にパスワードロックを必要としない場合には、この機能を使用する必要はありません。
(多くの場合は使用されない機能です)

 

 

P UNIX TIME 機能( 1Bh〜1Eh ) 

・レジスタ詳細:マニュアル 30/117ページ
・UNIX TIME カウンタ機能について:マニュアル 82〜84/117ページ

※ RV-3208-C7 の 32ビットの UNIX TIMEカウンタレジスタについて。

 

 

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