『水晶振動子内蔵型』
リアルタイムクロック(RTC)モジュールの構造とメリット

『水晶振動子内蔵型』のリアルタイムクロックモジュールは
@基板面積の小型化 A設計工数の削減・B時刻の高精度化 C優れた耐環境特性など
様々なメリットがあります。

水晶振動子内蔵リアルタイムクロックの構造

・水晶振動子とRTC-ICが立体的にハウジングされるため底面積が大幅に削減されます。

 

   ★外形寸法= 3.2×1.5×0.8mm 他

 

・パッケージ内部は真空に保たれています。

 

・信頼性の高いセラミックパッケージ。

 

・IC+外付け水晶振動子 の構成から 水晶振動子内蔵RTCモジュール へ切り替えることで様々なメリットがあります。

@ 時刻のずれが最小限に抑えられます。
A 水晶振動子の温度特性を補正した高精度温度補償タイプ
B基板面積を小型化
C回路調整が不要・設計工数の削減
D超低消費電流でマイコンのスリープ→ウェイクアップをコントロール
E環境耐性・基板汚染の影響を受けない

 

@ 周波数誤差(時刻のずれ)が最小限に抑えられます

1)RTCモジュール生産工程の 最終の封じ前に水晶振動子が調整されます。
そのためマッチング誤差や周辺部品のばらつき誤差等の影響がありません。
水晶振動子外付けの場合に発生する外部要因による誤差の増加(±10〜20ppm増加するためトータルで±30〜40ppmになる場合があります)が無いため時計精度が向上します。

 ※±20ppm規格の水晶振動子外付けの場合より精度が向上します。
  → 低消費電流・シンプル機能  RV-8263-C7
    .... 常温偏差:±20ppm (常温での月差:52秒)
    超低消費電流・電源切替機能付き RV-3028-C7
    .... 常温偏差:±1ppm (常温での月差:2.6秒)

A高精度な温度補償タイプをラインアップ(ユーザー調整不要)

工場出荷時に水晶振動子の特性に合わせて温度補償の調整がなされています。
ユーザー調整不要でデジタル温度補償により高精度な時刻を得られます。

 → 高精度温度補償   RV-8803-C7 .... ±1.5ppm (0-50℃)
     → 0-50℃の温度変化環境で 月差:3.9秒
  → RV-8803-C7 の1年間の時刻誤差実測例 
     → 長期でも時刻精度を保ちます。

 

B基板専有面積を最小化

★業界最小サイズのXTAL内蔵リアルタイムクロック/3.2×1.5×0.8mmでXTALを内蔵しています。
 パッケージは信頼性の高いセラミックパッケージ (MSLレベル=1)。

 

Cユーザーサイドでの回路調整は不要

※ 回路設計時の周波数調整・基板定数選定は不要です。
 高精度な温度補償タイプもユーザーサイドでの調整は不要です。
 メーカー出荷時に温度補正値を設定済みです。
  → 高精度温度補償   RV-8803-C7
    .... ±1.5ppm (0-50℃).... 0-50℃の温度変化環境で 月差:3.9秒
  → RV-8803-C7 の1年間の時刻誤差実測例 .... 長期でも時刻精度を保ちます。

 

D超低消費電流で時刻情報を保持

※超低消費電流で時刻情報を保持するためバックアップ電源を小型化、または時刻保持期間を長く出来ます。
 → バックアップ電源回路の接続例
超低消費電流・電源切替機能付き RV-3208-C7 ..... 50〜115nA Typ. (@+3V/+25℃)

 

またマイコンを必要な時だけ稼働させて待機時はスリープさせることで大幅な低消費電流化が図れます。
外付けRTCモジュールによるシステム全体での消費電流の大幅な削減
RV-3028-C7 リアルタイムクロックモジュールによるWSNアプリケーションでの複数割り込み信号ラインの設定

 

E環境耐性/基板汚染等に対する耐性に優れています

※基板汚染による時刻精度の劣化がありません。
外付け振動子回路の場合はコンデンサ及び振動子端子が外部に暴露しているため基板汚染により時刻遅れが生じる場合があります。それに対しXTAL内蔵のリアルタイムクロックでは基板汚染の影響を受けません。FA機器など厳しい環境のアプリケーションには有利になります。